♠8月号 人生幸せの原点は 幼い時の体験あそび♠
2019年07月22日
人生幸せの原点は 幼い時の体験あそび
観光バスを降りて、幼稚園の門をくぐった松組さん。お母さんたちの「お迎えアーチ」と拍手に迎えられて凱旋する後ろ姿がシャキッと伸びた感がしましたね。芝生のステージでお家の方々と対面した松組さんシャキッと胸を張って「ただいま」と、お家の方々にご挨拶が出来ました。
わずか2日で10㎝も20㎝も背丈が伸びた感がする松組さんの凜とした姿にお母さん方から拍手が沸いて、私たちも胸が熱くなりました。
楽しかった思い出がたくさん・・・、子どもたちにとっては、楽しさの中で、ふとお母さんの笑顔を想い出したり・・・楽しさと寂しさが交差する2日間だったのでしょうね。宿舎は、健伸だけの貸し切りでした。玄関の広場の窓から広がるみどりの森そしてドーム球場のようなすり鉢状の芝生の広場。
野生の鹿の親子がゆったりと出迎えてくれていました。「よくみてあれは、動物園の鹿ではないんだよ。野生のしかなんだよ」私たちが興奮しました。
夜のキャンプファイアー。芝生のステージを囲む森が、演出する森閑とした芝生のステージ。赤いドレスに王冠の火之国王が登場。「ファイアー」と叫んだ瞬間。長いたいまつから灯りが吹き、点火。火花と煙と火が夜空に高く舞い上がる.この日のために準備・練習を重ねてきた子どもたちの歌、ダンス、演奏・・・楽しさが夜空に立ち上っていく。
高い位置からあの鹿の親子が最後まで見守っていました。
私も「山賊の歌」を子どもたちと船橋のお家の方に聞こえるように歌い。最後にみんなで船橋の方向へ向けて「おやすみなさーい」とご挨拶をしました。
きっと一人ひとりが、それぞれ楽しかったこと、お母さんへの温もり、寂しくて泣きたい思い明日のシャチショーへの楽しみ・・・おもいをこめての「おやすみなさい」でした。
この「お泊まり保育のカリキュラム」は、それぞれの思いに寄り添ってあげることを大切にしてきました。
5歳と6歳の子がお家の方と離れて、友だちと共に生活して経験したこと・・あれ、これ・・それぞれ、たくさん話してくれたり、また逆に何も語らないで心の中にそっとしまっておく子もいることでしょう。どちらも大切なことです。私たちスタッフもみんなで生活する場面で、食事の量や食べ方、座る席、食事のペースも出来るだけ線引きしないで、子どもたちが気がつき判断する環境を大切にしてきました。その一方で、お部屋の整理、清掃、ベットメーキング、トイレの使い方、入浴の仕方、消灯の時間・・・中学生と同じマニアルの通り立派にできました。この時期に子どもと共に24時間生活を共に出来たことは、9月からの教育・保育を充実し、子どもとの信頼関係を深めるためにも貴重な時間でした。
あらためて幼稚園を信頼して頂き、大切なお子さんを預けていただいた各ご家庭のご配慮に深く感謝しています。
この時期にはやる食中毒、手足口病などの対策にもご協力いただきました。
村松看護士には、ご配慮ご指導ありがとうございました。
そして、子どもたちに寄り添ってくれた健伸のスタッフに感謝すると共にその努力を誇りに思います。
あらためて母の会をはじめ各ご家庭のご理解、ご協力に感謝申し上げます。
松組のお泊まり会は創立以来の大切な行事です。大きな事故もなく続けてこられたことは大きな誇りだと思っています。
「友だちとの共にある生活を楽しむ」
「自分の気持ちを上手に表現して友だちと関わる」
「時として自分の気持ちや行動を上手にセーブする」
「日常の生活での基本的なルールを確認する」
このお泊まり保育の課題は私たち大人にとっても大きな課題ですね。
成績も頭脳も体力も申し分ないのに、なぜか、今の若者の多くが、実際社会に出ると立ち往生してしまうのでしょう?
子どもの頃からテレビゲームでの経験はあっても、自分の身体を駆使した成功体験が少ないからともよく言われますね。
7歳ころまでは、汗水流してドロンコになってあそぶことを繰り返して獲得する「成功体験」がとても重要です。
木登、ドロンコ山からの滑走・・・自分でイメージし、工夫し、チャレンジを繰り返して達成感を実感します。こうした体験の積み重ねが自信になり、さらなる意欲となりチャレンジになるのでしょうね。
失敗、不安を克服してチャレンジを繰り返して獲得する「成功体験」は、自信となり、幸せ感を深めます。
私は80歳を前にしてよく眠り、よく食べて、身の回りのことを自分でこなせることの幸せをかみしめています。その要因は幼いときから、原っぱしかなかった焼け野原で、常にお腹を満たされないで生きてきた環境で育ったおかげだと考えています。日の出と共に起床し、井戸水で顔を洗い、日没と共に眠る。
この日常の中で、電化生活が普及されたときの「まぶしさ、ありがたさ」が生きることのエネルギーになったのでしょう。
子どもの学習は、「好奇心」と「繰り返し」と「まねる」ことです。この子どもの持つ特性を「如何に受け止め、如何に育てるか」がポイントです。
ともすると.私たちは、子どもを大人の考える方向に子どもを導きコントロールすることが最善の教育と考えがちです。
そのため、叱ったり、愛の鞭も必要だと考えます。しかし、子どもが自らの意欲で目標たる星を見つけ、努力する「育つ力」が伴わないと、愛の鞭は、過保護と虐待になりかねませんね。
そうした意味では、「ほめ言葉」はとても大切です
「ありがとう たすかったわ」は大切な言葉です。ほめすぎはありません。なんどもほめましょう。ささいなことですが、親と子そして夫婦間の信頼関係は「すぐやる習慣」を身につけることで深まります。例えば、「歯を磨いた?」「わかってる。今やる」ということがきっかけでこじれたりしませんか。
そのためには、台所に立ちながらの目に見えない位置での言葉のやりとりは危険です。言葉がけは、目の前で目を合わせての習慣をつけるとよいですね。
この夏休みから習慣化してみませんか。
幸せとは、多くは人との出会いです。赤ちゃんは、幸せになるためにまず最初に「笑顔」を学習します。このじりじりと鬱陶しい季節の夏、家族安泰の一番の涼風は、家族間の笑顔です。そしてこの長期休暇、良き出会いがあることがしあわせですね。良き出会いのある人はふくよかな人生を送れるそうです。わたしも家に引き籠もらず小学生との出会いを大切にします。
無事に一学期も終了し夏休みに入ります。体育館の建築が始まります。何かとご迷惑をおかけします。
この休暇期間、スタッフは研修や準備出勤で勤務していますが、貴重な休暇期間は、二学期に向けて充実した時間として過ごせるよう努めます。
二学期に、元気でお会いできるようお子さんをよろしくお願いします。