柴田理事長コラム「どうしたのだろう私たちの星・・・ 」
2022年07月19日
だいぶ以前のことです。読売新聞に概略こんな内容のコラムが掲載されていました。
「数百億のバッタの大群が、アフリカからアジアの空を黒黒と染め、農作物を食い荒らす。北半球にも南半球にも襲来し、あらゆる綠が消え、世界の食糧需給にも大きな影響を与える可能性さえある。
どうしたのだろうか 私たちの星は・・・」と結んでいます。
夏場を迎え、一時、沈静化したと思われたコロナ菌もまた、姿を変えて広がってきたようです。
この異常な熱暑の中で、マスクをつけて生活する息苦しさ・・・。日々の教材教具等のアルコール消毒・・・しばらく続きそうです。
不幸な歴史を繰り返してはいけない
身体中の「気」が吸い上げられていく思いがする中での参議院の選挙の前日。
決して、子どもたちには見せたくも、聞かせたくも無い不幸なテロ事件がありました。
終戦以来、耐えて築いてきた「日本の良識の壁」が、崩れるような悲しい出来事でした。
古代ギリシャの時代から大切にしてきた「リーダーたる者が、民衆の前で自説を語り、支持を得るという手法は、民主主義の基本」です。その国政選挙というステージで、日本のリーダーが、至近距離で射殺された。そしてその動画映像が全国の茶の間に届ける残酷さに心が痛みました。
できるなら、「決して未来ある子どもたちにはみせてはならない」悲惨な映像でした。
瞬間だけでなくビデオで繰り返される映像文化・・・。その映像が地球の果てまで届けられることにも途惑いを感じたりしています。
遠くウクライナの地。ミサイル弾をコントロールするドローン。逃げ惑う罹災者を無人のカメラが飛び交う。
その映像が、地球上の家庭に映写される。
まん延するコロナ菌、帝国ロシアのウクライナへ侵略、人種差別、テロ、暴動、台風、火山爆発、地震・・・・
「どうしたのだろう・・・私たちの星は」。
私たちは、不幸で悲惨な出来事を繰り返さないために、歴史を学んでいるはずです。幕末、明治維新、軍事テロ、侵略、地震,天災・・・、幕末の頃、明治の頃の殺伐な舞台へと・・・もどっていくような恐怖を感じたりします。
貧しかったが温かかった少年時代
私の記憶にある夏休みは、すごーく長かった。
テレビも電話も無かった。 冷蔵庫も無かった。
すいか割り、すだれ、そよ風になる風鈴。
入道雲、にわか雨、軒下の雨宿り、浴衣姿の少女との出会い・・。
自転車に乗ったアイスキャンデー屋のオジサン、
その一面、蚊帳、蚊取り線香、のみ、しらみ、へび、野良犬、蚊、はえ、ボウフラ・・・すり切れた下駄に草履・・・、
流れを止めて小川の魚つかみ、魚釣り、ザリガニ、線香花火、まつり、神社の境内の縁日、ガス灯、綿菓子、花火、祭り太鼓、
とにかく楽しくも、汚く不潔でした。身体中ばいきんだらけでした。
いよいよ夏休み、いつもなら帰省ラッシュになるのですが、「コロナは背負ってくるな」という空気はまだ、漂う地域もあって複雑ですね。でも、先様が歓迎してくださるなら、「ふる里」のおいしい空気を家族で吸って来られるのがベストですね。
もにとっては、学校やいつもの生活から解放される開放感。
「宿題?」それは後回し。
とにかく時間から解放されて、「気ままに好きなことがやれる」
子どもたちにとっては、憧れ、試練、超えなければ得られない達成感も含めて、心のロマンがふわぁっと膨らむ「お泊まり会」ができたらいいですね。そのお泊まり会を夏思い出のたくさん積もっている夜の幼稚園でチャレンジしてみます。
松組の宿泊保育は、子どもたちとも話し合って、幼稚園で泊まることになりました。昨年からいろいろ考え工夫してきました。
「語り合う」車座の輪の中で語り合う。静かで暗くなった時に友だちと一緒に過ごす時間を大切にする。
「いつも一緒なのに、話したこともない男の子と話せたらいいなぁ」「先生にもっと自分を知ってもらいたい・・・」
「できるならゴロゴロ横になって朝までしゃべっていたい」。
この夏の頃になると、友だちと口だけで無く、「心の思い」で話したいと考えるようになります。
3歳、花組の時は、スコップを片手に向かい合ってあそんでいたが、 心と心は結び合っていなかった。
4歳から5歳になって、気が合う友だちと「心の線」で結ばれて、点 が交差して、腺となって網のように「面」が育っていきます。夢が 広がりお話が豊かになって、空想の世界が広がります。
5歳から6歳になると、話し言葉が豊かになるので、自分を語り、友 だちの気持ちを聞けて、友だちと語り合うことで、話が立体になっ ていき、語り合う喜びを経験していきます。
松組にとって、コロナの夏も3回目、例年の少年の家でのお泊まり保育は見送りましたが、夜の幼稚園で、一泊することで、友だちの輪を広げていく場をいろいろ工夫して次一戦したいと願っています。
夏休みは夏期保育を充実させました。これからの熱暑を考えて、コレラ感染の状況を考慮した上でお弁当無しの午前保育で理事会の了承を取りました。
末筆になりますが母の会を始め、保護者の方々の温かいご理解ご協力にここらから感謝申し上げます。