7月号♣この暑さを吹き飛ばすロシアからの風♣

2018年06月28日

理事長コラム

この暑さを吹き飛ばすロシアからの風

長期天気予報では、7月は日本列島が30度を越すということで真っ赤に染まっています。梅雨がいつ来て何時去ったのかわからないうちに、夏の訪れです。 近頃は、気のせいでしょうか、地球温暖化の影響でしょうか、季節の変わり目、例えば 春から夏へという境界線をあまり感じなくなりましたね。

日本は春夏秋冬の四季があって、生活は自然の気候に依存していて、日照りが続けば、村中の人々が集まって雨乞いをする。雨は自然の植物・動物にとっては「命の源』だけに、「夏」は、水への思いは強くなります。

いよいよ その夏がやってきます。7月16日が「海の日」です。

そして 8月11日が「山の日」です。そのうちに「川の日」「太陽の日」「植物の日」「動物の日」ができて、さらに「地球の日」「太陽の日」も定められるかもしれません。何よりも、自然からの恵みに感謝し、自然と親しむ心を大切にする教育が問われます。

年長組の松組さんへ

「いよいよ楽しみにしていた夏の宿泊保育ですね。」

今年は、大房岬からもっと山深い房総のチベットと云われる「君亀の少年の家」に3年ぶりにもどります。少年の家の入口から宿舎までの早朝の散歩に出ると、サルの家族に出会ったりします。正面の玄関に面した広間の窓から広がる後楽園球場が入るような すり鉢状の芝生の広場では、段ボールのボードにまたがって芝生の坂を滑り降りる子どもの歓声が響きます。

夜は、満天の星を眺めながらのキャンプファイアー、天気の良い日は人工衛星の軌道を追うことも出来るそうです。

雨の日は、大きな体育館とプラネタリューム館が用意されています。300人は収容できる明るい食堂では、調理スタッフが工夫を凝らしたビュッフェスタイルの食事が提供されます。小学生と同量のお替わりをするので調理スタッフも喜んでくださいます。

宿舎に到着すると、ユニフォームスタイルのスタッフから、2日間の施設での生活のきまりについて説明があります、幼稚園児も中学生も同じルールが適用されます。8人用のベットのお部屋の整理、管理、そしてベットメーキングと翌日の清掃、トイレの使い方入浴の仕方、消灯の時間等々、丁寧に子ども用のマニアルで説明します。

子どもたちも真剣に聞き、そして質問します。

「夜中、いのししはへやにはいってきませんか?」

「カギは かけてるのですか?」

「みはりは いるのですか?」

「ごはんは おかわりできますか?」「ハンバーグは 出ますか?」

年長になると あらかじめ三つの生活ルールが課題になります。

①自分のことは、自分でする。自分の持ち物は 自分で責任を持つ。

②友だちに迷惑をかけない。

③時間を守る。

君亀でのお泊り会は、この生活課題の実践の場です。子どもたちに、向かって「みんなが楽しく生活するためには、よく考えてこの三つを大切にしよう。あとは、元気に楽しもう」そして さりげなく、「おねしょの心配はしないでも良い。先生たちが夜中にそっとわからないように手伝うから・・」と付け加えます。

瞬間、子どもの緊張感が消えていくのが目にも見えます。

病院は、宿舎が契約している街の病院に事前にご挨拶をして夜間診療もお願いしておきます。さらに、自動車で30分の距離にある有名な鴨川の亀田病院への手配もできます。また、幼稚園から村松看護士が2泊3日でご同行頂くことになりました。

時節柄、食中毒などにも気を配りました。料金的に割高になりますが、2日間の昼食は、初日は、少年の家の調理、2日目は、シーワールドホテルでのカレーライス等を手配しています。また、往復の観光バスも鎌ヶ谷観光の社長のご厚意で幼児でも2人掛けのゆとりのある座席でベテランの運転手さんを派遣して頂くことになりました。

地震津波などの災害対策として、3年ぶりに君亀の少年の家に復帰しました。少年の家も温かく迎えて下さいました。

ご家庭にあっても、一参加に当たって、1週間前から健康管理に充分配慮して頂き、楽しいお泊まり会が出来ますようにご協力下さい。

西野Japanの戦略

この暑い夏を払しょくするようなロシアからのワールドカップの映像に気を高ぶらしています。数年前、テレビで黒人の子どもたちが、太鼓のリズムに乗ってダンスをしているイメージでボール遊びをしている天真爛漫な姿に魅せられたことがあります。そのバネの塊のような国の選手たちが、日本と対戦するコロンビアの選手と知って、良くても3対1ぐらいと半ばあきらめていました。そのコロンビアに日本のサムライチームが接戦で勝利しました。あらためて、地球儀でコロンビアを探しました。南米の北西部に位置する人口5000万ほどの共和国でブラジルに接するサッカー王国と知りました。

試合は、開始早々、日本は一丸になって、怒濤のようにコンゴ陣営に真珠湾攻撃を思わせるような攻撃を仕掛けました。その奇襲こそ、相手のハンドを呼び込んだのだと思います。あの3分間のミラクル戦法が、西野さんが監督として確信した戦略であり、その一瞬の奇襲がその後の西野ジャパンの活躍に連鎖したような気がします。大会寸前に西野さんを監督として起用した協会の思惑が見事にあたったような気がします。

そして、6月24日は、さらに格上のセネガル共和国との戦い。このセネガルは国名すら聞き慣れないばかりか、アフリカの開発途上国程度の知識しかありませんでした。地球儀でたどると、アフリカのサハラ砂漠の西南端に位置する人口1500万人の共和国ということを始めて知りました。

この国の選手一人一人のしなやかな技と身体能力は、素人目にも格上です。このチームに、日本は、正面から力でぶつかりました。あらためて、芝生の舞台に繰り広げられる「緻密さと華麗さと力」が織りなす「格闘技」は、大相撲の桟敷席で耳に出来る「バシ バシ」と肉体がぶつかり合う音がする肉弾戦に似ている感がしました。10㍍を10秒台で走りきるスピードランナーが90分間のフルタイムを10㎞の距離を全力で走り切るスタミナの戦いを楽しんでいます。